一般に市場にでている消・脱臭剤は非常に多い。形態としては液体、粉体、ゲル化剤など様々で、消・脱臭方法としては次のような消・脱臭剤を用いる方法があります。
(a)感覚的消臭法(被覆、陰蔽などのマスキング法や芳香臭による変調法や相殺作用による中和法など)
(b)物理的消臭法(活性炭など)
(c)化学的消臭法(無機系、有機系消臭剤など)
(d)生物的消臭法
消・脱臭剤は比較的容易に使える利点がありますが、人体に毒性を生じたり、消臭が不十分になることがあります。例えば、オゾンや塩素化合物を用いて強力酸化による消臭はできても、残存するオゾンや塩素は人体に吸収されると毒性です。マスキング法で一時的に消臭したと感覚的に感じても、時を経ると臭気が再現することがあります。これでは本格的な消・脱臭とはいえません。良い消・脱臭剤とは、消臭力があり、安全・無害で安心できるものでなければなりません。
弊社では、天然素材の腐植土を用いて、消臭力があって、安全・安心できるバイオ消臭液を製造しましたので、以下にその概要を示します。
腐植バイオ消臭液 P-107-2Cの性質
土壌中で植物・生物遺体が微生物の作用により、分解・生合成が繰り返し行われて最終的に腐植を生成します。その腐植を多く含むのが腐植土で、その腐植土には次の性質があります。
①PH緩衝作用が大きい。
②キレート反応をする。
③陽イオン交換容量(CEC)が高い。
④団粒構造を形成する。
⑤生理活性機能がある。
⑥種々の病原菌を抑制する。
⑦植物生育促進効果がある。
⑧保肥力・保水力・排水性の改善効果がある。
⑨消臭力がある。
⑩汚水浄化促進効果がある。
これらの多くの性質をもつ腐植土と有機化合物と水を混合して培養し、その培養液をろ過して腐植バイオ消臭液にしました。CECの高い液体になっているのでミネラルが多く含まれて、微生物数も多く、増殖しやすくなっています。そのために消臭できます。次に、腐植成分はキレート反応をするので臭気成分と化学的キレート反応で消臭ができます。
腐植液を培地に添加して、種々の病原菌を抑制することができた結果を<表-HP01~03 腐植液体添加液体培地に接種した細菌の経時変化>に示しましましたので、お問い合わせ下さい。腐植を含む液体を添加すると大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、サルモネラ菌が抑制されました。このような性質を有する消臭液を使用することは、消臭だけではなく、病原菌進入予防などの環境保全にも役立つ安全・安心を提供できます。
腐植バイオ消臭液の仕様
品 名: 腐植バイオ消臭液
整理番号: P-107-2C
形 態: 液体
外 観: やや淡黄色
P H: 5~6
荷 姿: 20ℓポリエチレン容器
上記の仕様で、20ℓ毎のご注文に販売しています。
安全性に関しては、ヒメダカ毒性試験、マウス急性経口毒性試験、局所刺激試験、変異原生スクリーニング試験で安全を確認しています。
用途
厨芥・生ごみ、畜産・ペット、トイレ、食料・調理、浄化槽、生ごみパッカー車、ホテル客室などの消臭。
一例として生ごみパッカー車に使用すると運搬中の消臭だけでなく、パッカー車駐車場も消臭され、作業者にも好評です。
消臭試験例
5000mℓ細口びんの中の硫化水素とアンモニア含有ガスに1秒間噴霧してからの硫化水素とアンモニア濃度の経時変化を測定した結果を残存率で示した<表-HP04 硫化水素とアンモニアの消臭試験の一例>はお問い合わせください。硫化水素、アンモニアともに噴霧後ただちに消臭されました。
参考図表(お問い合わせ用)
表-HP01~03 腐植液体添加液体培地に接種した細菌の経時変化
表-HP04 硫化水素とアンモニアの消臭試験の一例