今回は顕微鏡観察の重要性についてご紹介致します。
皆さまは顕微鏡観察をしていらっしゃるでしょうか?
顕微鏡観察によって採取箇所の運転状況に問題があるか、対策が必要かどうか判断する事が出来ます。
例えば
沈殿槽の上澄み液が白濁した。
→これは低負荷による汚泥の解体?高負荷による処理不足?
発泡現象が起きた。
→低負荷による糸状菌、放線菌によるもの?高負荷による細菌由来のもの?
一つの現象で対応策が真逆なため、慎重に判断しないとなりません。
そんな時に顕微鏡観察が必要となります。
排水をきれいにしているのは主に細菌類で、高額な電子顕微鏡ではないと見ることが出来ません。
ですが、その細菌類を食べている原生動物と小動物であれば、倍率40~400倍で見ることが出来るため生物顕微鏡でも見れます。
この原生動物、小動物の生物相及び、フロック状況を確認する事が重要となります。
原生動物には様々な種類がいるため覚えるのは大変ですが、
大きさと形の特徴を抑えておけば、ある程度の状況把握が出来ますので、簡単に解説いたします。
【きわめて負荷が高い状況】
餌が多いため細菌が大量に増殖します。
原生動物は小さく(5~25μⅿ程度)触手のようなものが伸びています。
【負荷が高い状況】
餌がまだ多いため細菌はまだまだ多いです。
原生動物は30~200μⅿ程度の大きさで表面は織毛でおおわれていてスイスイと泳いでいます。
【処理が良好な状況】
餌が少なくなるため細菌は少なくなります。
原生動物はフロック周囲の細菌を捕食しているため、フロックに固着しています。
【負荷が低い状況】
餌は非常に少ないため細菌はより減少します。
原生動物は主に殻に覆われた種類が多く、虫体が大型(1000μⅿ程度)の原生動物、小動物が確認できます。
この他に糸状性細菌や、放線菌の種類によっても運転による対策方針を定めていくことが出来ます。
水温、SV、透視度、DO、MLSS等のデータも揃える事によってより正確な状況判断が出来ます。
是非一度顕微鏡を覗いてみてください。
弊社サービスに汚泥性状試験がございます。
汚泥性状試験による細かな分析で微生物状況を把握することにより、現状改善の運転方針を定める事が可能です。
顕微鏡がないため汚泥を見てほしい!という方もお気軽にお問い合わせ下さい。
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