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コラム
2020.11.11

【排水処理講座】バルキングのメカニズム編

排水処理で最も問題視されており、季節の変わり目であるこの時期に起こりやすいとされる
「バルキング」についてご説明いたします。

多くの担当者様が頭を抱えていらっしゃるバルキングは、汚泥の沈降性が悪化し、沈殿槽で固液分離がしにくくなる現象です。沈殿槽で固液分離がスムーズに行われないと、汚泥が放流水と一緒に流れ出てしまいます。

そうなることによって
・総量規制の超過
・曝気槽のMLSS値が低下が起こることによる水質悪化
といった問題が起こります。

薬剤を使用することで一時的には沈降性を改善させることは可能ですが、根本的な解決にはなりません。バルキングには様々な原因があるため、プラントの状況や、排水の水質状況をしっかりと把握する必要があります。そこで今回は少しでも皆様のお役になれるようバルキングについて資料をまとめさせていただきました 。

 

バルキングとは

  1. 沈殿槽での固液分離が正常に行われない現象です。
  2. バルキングの発生により、沈殿槽から汚泥が流出するキャリーオーバーが発生します。
  3. 結果的に処理水の水質悪化につながります。
  4. 一般的にSVI測定で200㎖/g以上の数値がバルキング状態とされます。
※SVIとは沈降性を表す指標です。

SVI:汚泥容量指標   SV:30分間静置後の汚泥容積(%) MLSS:MLSS濃度(ppm)

バルキング時の顕鏡写真

バルキングの種類

大きく分けると2種類あります。

1. 非糸状性バルキング

非糸状性バルキングは汚泥の粘性の増加、凝集性の低下によってフロックが微細となり、沈降しにくくなります。

2. 糸状微生物

糸状微生物については多種多様に存在しています。種類により、好む環境はバラバラです。滞留時間、DO、 栄養塩等の状況によって発生する糸状微生物は多種にわたります。また、糸状細菌であるカビの場合は重量当たりの容積が大きいので沈降しにくくなります。

 

バルキングの原因

1. 栄養塩不足

曝気槽内で栄養塩が不足すると、細胞外の粘質性高分子物質が増加し粘性が発生しやすくなります。また、ある種の糸状微生物も増加しやすくなります。

2. 低BOD汚泥負荷もしくは、長い汚泥滞留時間

糸状微生物が優勢となりバルキングが生ずることがあります。

※BOD汚泥負荷=BOD(g/ℓ)×流量(㎥/日)/MLSS(g/ℓ)×曝気槽の容量(㎥)

微生物量に対して栄養物量の割合が適当であるかの指標です。微生物量に対して栄養物が多すぎると、未処理となり水質の悪化、フロックの沈降性の悪化となります。逆に微生物量に対して栄養物が低すぎると、自己消化がおこり汚泥の解体によって沈降性が悪化します。また、菌の生活力が衰えるため有機物の吸収が悪化します。

3. 低DO

曝気槽内の溶存酸素不足によってある種の糸状微生物が増殖する傾向があります。

4. 低pH(<6.5)

酸性物質の混入によってpHが低下した場合、カビの増殖によりバルキングが生じます。

5. 大きな負荷変動時

負荷変動のショックで曝気槽内の微生物が弱まると耐性の強い糸状微生物が優勢となり、バルキングが生じます。

 

沈降性悪化の原因

  1. ある種の糸状微生物は好んでフロック内で増殖します。このような糸状生物は、隙間の多い緩い構造のフロックを生じます。したがって、糸状体の骨格構造自体がフロック内の間隙水の排除を妨げ、汚泥の沈降性を乏しくしています。
  2. 汚泥フロックから液相中に伸張している糸状体によるもので、沈降過程と濃縮過程の両方に悪影響を及ぼします。この種の糸状体が過剰に存在すると、伸張している糸状体が立体的に沈降時のフロック間の凝集、あるいは沈殿汚泥の圧密を妨げ汚泥の濃縮性を乏しくします。

 

バルキングの改善点

1. 運転状況によるバルキング制御

嫌気条件である種の糸状微生物の増殖が抑制できます。好気槽の前段もしくは、後段を嫌気槽とするこ とで、改善される可能性があります。また、嫌気槽が脱窒槽となるため、窒素除去、沈降性の良化につながります。

2. 原因の調査

バルキングの原因を探り、それに合った対応策が必要です。エンザイムサービスにおいて負荷計算レポート、汚泥性状試験を行っております。こちらをご利用いただくことで、バルキング対策を行うことができます。

 

エンザイムサービスメニュー

【工程分析・負荷計算レポート】

 

現状の水質やプラント状況等の現場状況のデータから、BOD負荷・容積負荷滞留時間等を洗い出し、問題点と改善点を診断します。

【汚泥性状試験】

汚泥の性状分析、検鏡レポートをまとめます。微生物の状況を知る事で現状の問題点を洗い出します。

 

 

今後も【排水処理講座】として定期的にお客様のお困りごとを取り上げていきます。
よろしくお願い致します。


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